【獣医師監修】おうちの庭をドッグランに|遊んだ後のお手入れはどうする?


「庭があるなら、愛犬が自由に走り回れるスペースを作ってあげたい!」と考えている飼い主さんも多いのではないでしょうか。

自宅の庭にドッグランがあれば、わんちゃんはいつでも好きなときに思い切り体を動かすことができます。
ドッグランに連れて行く手間もなく、他の犬が苦手なわんちゃんでも安心して遊ばせることができるなど、メリットがたくさんあります。

しかし、いざ作ろうと思っても「何から始めればいいの?」「どんなことに気を付ければいいの?」と迷ってしまう方も多いはず。
また、ドッグランはわんちゃんの足回りに汚れが付くことも多いため、汚れがつきにくい環境作りやドッグラン後のケアも重要です。

今回は、自宅の庭にドッグランを作る際のポイントや注意点、愛犬が快適に過ごせる環境づくりのコツについてご紹介します。

庭を走り回る犬


自宅の庭にドッグランを作る前に、まずは基本的なポイントを確認しておきましょう。 しっかりと計画を立てることで、わんちゃんにとっても飼い主さんにとっても使いやすいドッグランが完成します。

  • ・わんちゃんのサイズに合わせた広さを確保する

ドッグランに必要なスペースは、わんちゃんの大きさによって異なります。 小型犬であれば5m×5mもしくは4m×6m、中型犬は8m×7.5m、大型犬の場合は10m×12m程あると理想的です。
庭全体をドッグランにする必要はなく、一部のスペースを活用するだけでも十分に楽しめる環境を作ることができます。

  • ・走るスペースと休憩スペースを分ける

ドッグランには走り回るスペースだけでなく、わんちゃんが休める日陰や休憩エリアも設けてあげましょう。
特に夏場は熱中症のリスクがあるため、直射日光を避けられるスペースの確保が重要です。


ドッグランを作る上で最も重要といえるのが、フェンスの設置です。
脱走防止と安全確保のために、適切なフェンスを選ぶことが欠かせません。

  • ・高さと強度を確認する

フェンスの高さは、わんちゃんがジャンプしても乗り越えられない高さが必要です。
小型犬であれば90センチ程度、中型犬以上の場合は120センチ以上、大型犬なら150センチ以上を目安に選ぶとよいでしょう。

掘るのが得意な犬種を飼っている場合は、脱走対策としてフェンスの下を地中に埋めるか、コンクリート基礎と接続して、隙間ができないようにしましょう。

さらに、わんちゃんが体をぶつけても壊れない強度のあるものを選ぶことも大切です。

  • ・隙間のサイズに注意する

小型犬や子犬の場合、フェンスの隙間が広すぎると抜け出してしまう危険があります。
わんちゃんの体格に合わせて、隙間の小さいものを選ぶようにしましょう。



ドッグランの地面の素材選びは、わんちゃんの安全や快適さに直結する重要なポイントです。
代表的な素材のメリットとデメリットを比較してみましょう。

人工芝
天然芝

  • ・人工芝

見た目が美しく、手入れが比較的簡単なのが人工芝の魅力です。
泥汚れが付きにくく、雨の後でも乾きやすいため、清潔に保ちやすいというメリットがあります。
一方で、夏場は表面温度が上がりやすく、肉球へのダメージが生じる場合があるため、日差しの強い時間帯の使用には注意が必要です。

  • ・天然芝

柔らかくて通気性があるため、わんちゃんの足腰への負担が少なく、夏でも比較的涼しく保てるのが天然芝の特徴です。
ただし、定期的な水やりや刈り込みなど、維持に手間がかかる点を考慮しておく必要があります。
また、わんちゃんが走り回ることで芝が剥げやすいため、定期的な補修も必要です。


ウッドチップ
砂利



  • ・ウッドチップ

天然素材で足触りが柔らかく、わんちゃんの関節への負担が少ないのが特徴です。
消臭効果も期待できるため、においが気になる方にもおすすめです。
ただし、定期的な交換が必要で、濡れると乾きにくい場合もあるため、排水性の確保がポイントになります。

  • ・砂利と砂

排水性が高く、雑草が生えにくいのが砂利や砂のメリットです。
しかし、肉球に挟まりやすかったり、夏場に熱くなりやすかったりするデメリットもあります。
使用する場合は角の丸い砂利を選ぶなど、わんちゃんの足への負担を考慮することが大切です。



フェンスや地面の素材が決まったら、次はわんちゃんがより快適に過ごせる環境を整えましょう。

水分補給をする犬
  • ・日陰スペースを作る

特に夏場は直射日光による熱中症のリスクが高まります。
サンシェードやパラソルを活用したり、木陰を利用したりして、わんちゃんが涼める日陰スペースを必ず設けましょう。
また、日陰の地面は熱がこもりにくいため、肉球へのダメージも軽減できます。

  • ・新鮮な水をいつでも飲めるようにする

屋外での運動は室内以上に水分が失われやすいため、ドッグラン内に水飲み場を設けることが大切です。
日陰で水分補給する場所を作ることで、より効果的な熱中症対策が可能です。

  • ・植物の選択に注意する

庭に植物がある場合は、わんちゃんにとって有害な植物が含まれていないかを確認しましょう。
アジサイやスズラン、チューリップなどはわんちゃんにとって毒性があるため、ドッグランエリアにはわんちゃんが安全に過ごせる植物のみを配置するよう心がけましょう。

庭で遊んでいいる犬


ドッグランをできるだけ汚れにくい環境にしておくことで、遊んだ後のケアの手間を減らすことができます。

  • ・土のエリアを最小限にする

土はわんちゃんが掘ったり走り回ったりすることで飛び散りやすく、被毛や肉球が汚れやすくなります。
前述の人工芝や天然芝、ウッドチップなどで地面を覆うことで、土汚れを減らすことができます。
特に雨の後は土が泥になりやすいため、排水性の高い素材を選ぶことも汚れ対策につながります。

  • ・定期的な清掃をしやすいレイアウトにする

フェンスの内側に落ち葉や砂が溜まりにくいよう、掃除しやすいシンプルなレイアウトを意識しましょう。
排泄物もすぐに処理できるよう、ドッグランの中にトイレスペースを作り、処理グッズを近くに常備しておくと便利です。



せっかく素敵なドッグランを作っても、遊んだ後のケアが不十分だとわんちゃんの体に負担をかけてしまうことがあります。
遊んだ後のルーティンとして取り入れたいケアをご紹介します。

ブラッシングをされている犬


屋外で走り回った後は、被毛に土や泥、花粉、草の種などが付着していることがあります。 そのまま放置すると皮膚トラブルの原因になることがあるため、遊んだ後はしっかりとケアしてあげましょう。

  • ・まずはブラッシングから始める

遊んだ後は最初にブラッシングを行い、被毛に絡まった汚れやほこり、抜け毛を取り除きましょう。
ブラッシングをすることで被毛の状態が整い、その後のケアがスムーズになります。
特に換毛期は抜け毛が多くなるため、念入りに行うことが大切です。

  • ・ドライシャンプーで手軽に汚れを落とす

毎回水を使ったシャンプーをすると皮脂が過剰に洗い流されて皮膚トラブルの原因になることもあるため、ドライシャンプーも併用して汚れを落とすことが推奨されます。
ドライシャンプーは水を使わずに被毛の脂汚れを浮かせて落とせるため、ドッグランで遊んだ後の手軽なケアとして取り入れやすいのが特徴です。
保湿成分配合のものであれば、皮膚への負担を抑えながら清潔を保つことも可能です。

  • ・全身をチェックする

ケアのついでに、被毛の中に草の種や虫が入り込んでいないかも確認しましょう。
特にノギ(草の穂先)は皮膚に刺さって炎症を引き起こすことがあるため、入念にチェックしてあげてください。
赤みや腫れが見られる場合は、早めにかかりつけの獣医師に相談しましょう。

肉球をチェックされている犬


屋外での運動後は、肉球のケアも欠かせません。
地面の素材や気温によっては、肉球に予想以上の負担がかかっていることがあります。

  • ・足裏の汚れを丁寧に拭き取る

遊んだ後はまず、濡らしたタオルやペット用のウェットシートで足裏の汚れをきれいに拭き取りましょう。
指の間や爪の周りも汚れが残りやすいため、丁寧に拭いてあげることが大切です。

  • ・異物が挟まっていないか確認する

砂利や砂を使用しているドッグランでは、小石や異物が肉球に挟まっていることがあります。
放置すると炎症の原因になることがあるため、足裏を拭く際に必ず確認しましょう。

  • ・保湿ケアで肉球を守る

屋外での運動後は肉球が乾燥しやすいため、拭き取りの後に肉球クリームなどで保湿ケアを行うことがおすすめです。
特に人工芝や砂利のエリアで長時間遊んだ後は、肉球への負担が大きくなりやすいです。 柔らかく潤った肉球を保つことが、室内外を問わず愛犬の足元を守ることにつながります。



自宅の庭にドッグランを作ることは、愛犬に安全で自由な運動スペースをプレゼントできる素晴らしい取り組みです。
しっかりと計画を立て、わんちゃんにとって快適で安全な環境を整えてあげましょう。

今回のポイントをおさらいします。

  • わんちゃんのサイズに合ったスペースと、休憩できる日陰エリアを確保する
  • 脱走防止のため、高さと強度のあるフェンスを設置する
  • 地面の素材はわんちゃんの足腰への負担や手入れのしやすさを考慮して選ぶ
  • 入口に足洗い場を設けたりして、汚れにくい環境を作る
  • 有害な植物がないかを確認し、安全な植物のみを配置する
  • 遊んだ後はドライシャンプーなどで足回りの汚れをケア


愛犬が毎日笑顔で走り回れる庭のドッグランを、ぜひ実現させてあげてくださいね。





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