犬がフローリングで滑る原因は?肉球ケアと床対策でケガを防ぐ方法


「室内でわんちゃんを飼い始めたけど、フローリングって滑りやすくて大丈夫かな?」と気になっている飼い主さんは多いのではないでしょうか。

実は、フローリングはわんちゃんにとって滑りやすいことが多く、対策をしないまま過ごすと、関節や筋肉に負担がかかったり、ケガの原因となる可能性があります。
しかし、事前にしっかりと対策を講じておくことで、そのリスクを大幅に減らすことができます。

今回は、フローリングで滑ることのリスク、フローリングで滑りやすくなる原因、そして今からできる具体的な予防策についてご紹介します。
これからわんちゃんを迎える方も、すでに一緒に暮らしている方も、ぜひ参考にしてみてください。


骨折している犬


フローリングで滑ることが日常的に続いた場合、主に下記のリスクが考えられます。

  • ・膝蓋骨脱臼


フローリングで滑ると、膝を支えるために急に踏ん張ることによって膝蓋骨(しつがいこつ)に強い負担がかかります。
これにより、膝蓋骨が本来の位置から外れてしまい、足がうまく伸ばせばくなることがあります。
歩くことが難しくなるだけでなく、関節が変形したりするリスクもあるため、注意が必要です。

  • ・椎間板ヘルニア

ダックスフンドやコーギーのように胴が長く足の短い犬種は、滑った際に体のバランスを保とうとすることで椎間板ヘルニアを発症するリスクがあります。
また、すでに椎間板ヘルニアを患っている場合、滑りやすいフローリングは症状が悪化することにつながります。

  • ・関節炎

フローリングで滑りそうになるたびに踏ん張る動作が繰り返されると、膝や足首の関節に負担がかかります。
特に小型犬は膝関節のトラブルが起きやすい傾向があるため、日頃からの予防が重要です。

  • ・骨折

フローリングで滑った時に転ぶことによって骨折をすることもあります。
主に骨折しやすい部位としては前足が挙げられ、日常生活に支障をきたすことも多いです。
関節炎などと同様、筋力が発達していない子犬の方が骨折しやすいため注意が必要です。

  • ・捻挫

足をひねることで捻挫をするリスクもあります。
捻挫をすると歩行が難しくなったり、症状が重い場合は患部が腫れることもあるため、獣医師の診察を受けることが大切です。

  • ・活動量の低下

フローリングで滑ることで、歩いたり動いたりすることに対して苦手意識ができ、活動量が低下することがあります。
また、室内で歩くことに抵抗があるとご飯を食べるときなどに移動しづらいため、日常生活が難しくなるリスクがあります。



始めに、なぜわんちゃんがフローリングで滑りやすいのかを理解しておきましょう。

  • ・フローリングの構造

一般的なフローリングは表面が滑らかに加工されており、摩擦が少ない構造になっています。 人間の皮膚は摩擦が効きますが、わんちゃんの足裏は構造が異なるため、同じ床でもより滑りやすく感じることがあります。

  • ・濡れるとさらに滑りやすくなる

ワックスが塗られたフローリングは美しい見た目の反面、濡れた際に表面がより滑らかになるためわんちゃんには注意が必要です。
飲み水がこぼれたり結露することなどで床が濡れると、一時的に滑りやすさが増すこともあります。

わんちゃんが地面をグリップする際に重要な役割を果たしているのが、足裏の肉球です。
肉球の状態によって、滑りやすさが変わることがあります。

  • ・乾燥とひび割れ

肉球が乾燥すると表面が硬くなり、地面との摩擦が低下します。
特に冬場は暖房による室内の乾燥が進みやすく、フローリングで滑りやすくなることがあります。

  • ・肉球周りの毛

肉球の周囲に毛が伸びすぎると、歩く際に毛が床に触れてしまい、肉球の摩擦力が低下してしまいます。
また、毛が伸びると皮膚が蒸れることによって指の間に炎症が起きるリスクもあるため、注意が必要です。


ラグの上に伏せている犬


フローリングで滑らないためには、床への対策と肉球ケアを組み合わせることが効果的です。

  • ・ラグやマットを敷く

最も手軽ともいえる対策です。
愛犬がよく歩く場所や、ソファ・ベッド周辺など動きの多い場所を中心に、ラグやカーペット、ジョイントマットを敷いてあげましょう。
汚れても洗える素材を選ぶと、清潔に保ちやすくおすすめです。
また、歩く際に関節の負担を減らすためには5mm以上の厚さのものが望ましいです。

  • ・滑り止めコーティングを活用する

フローリング専用の滑り止めコーティング剤を使うことで、床面滑りにくくすることができます。
大がかりな工事が不要なため、賃貸住宅にお住まいの方にも取り入れやすい方法です。


フローリングへの対策と同様に、わんちゃん自身のケアすることも非常に重要です。

  • ・適正体重の維持

体重が重いとフローリングで滑りやすくなってしまうため、適切な体重を維持することが大切です。
日々の食事や運動量にも注意し、フローリングのトラブルを予防しましょう。

  • ・定期的に爪を切る

前述のとおり、肉球は滑り止めとしての役割もあるため、爪が伸びて地面が肉球と触れにくくなることで滑るリスクが高くなります。
また、爪が長いと床に引っ掛かることでケガをする恐れがあるため、定期的に爪を切ることが重要です。

  • ・肉球周りの毛を定期的にカットする

肉球周りの毛も伸びると肉球と床の接触を妨げるため、伸びてきたら早めにカットすることが大切です。
自宅でケアする場合はコームとハサミを使って慎重に行い、難しければトリミングサロンに相談しましょう。

  • ・日頃から肉球を保湿する

肉球の乾燥を防ぐために、保湿ケアを日々の習慣に取り入れましょう。
柔らかく潤った状態の肉球は地面への摩擦力が高まり、滑りにくくなります。


季節


フローリングでの滑りやすさは季節によって変化することがあります。
それぞれの季節に合わせたケアを意識することで、より効果的に滑りを予防することができます。

  • ・暖房による乾燥

冬場は室内の湿度が下がりやすく、肉球が乾燥しやすい季節です。
肉球が乾燥すると、フローリングとの摩擦が落ちて滑りやすくなってしまうため、より日頃の保湿ケアが大切になります。

  • ・静電気の発生

乾燥した室内ではフローリングに静電気が発生しやすくなります。
静電気はわんちゃんにとって刺激となり、フローリングを嫌がる原因になることもあるため、加湿器を活用して適切な湿度を保つことも有効です。

  • ・散歩後

夏場のアスファルトは温度が上がっているため、散歩中に肉球がダメージを受けやすい季節です。
ダメージを受けた肉球はひび割れや硬化が起きやすく、フローリングとの摩擦力にも影響します。
真夏はなるべく朝や夕方に散歩を行い、散歩から帰ったら肉球の状態を確認しましょう。

  • ・冷房による乾燥

夏場も冷房によって室内が乾燥しやすくなります。
エアコンの使用が増える時期は肉球の状態を定期的にチェックする習慣を続けることが大切です。

  • ・抜け毛が肉球周りに絡まりやすい

ダブルコートのわんちゃんの場合、春と秋は抜け毛が増える時期です。
肉球の周囲に抜け毛が絡まると、毛が床に触れて滑りやすくなります。
換毛期はブラッシングの頻度を上げるとともに、肉球周りの毛のチェックも意識的に行いましょう。



フローリングでの滑りは、事前の対策によって十分に予防することができます。
今回のポイントをおさらいしましょう。

  • ・フローリングで滑ると膝蓋骨脱臼や椎間板ヘルニアなどリスクに
  • ・肉球の乾燥、ひび割れや毛の伸びすぎが滑る主な原因に
  • ・ラグやマットの設置、滑り止めコーティングで床への対策が可能
  • ・爪切り、肉球周りの毛のカットと保湿ケアも効果的な予防に
  • ・季節に合った肉球ケアと室内管理が大切


フローリングを整えることと肉球を健やかに保つことで、愛犬が安心して室内を歩き回れる環境を作ることが可能です。
日々の小さなケアの積み重ねが、愛犬の健やかな毎日を支えることにつながります。





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