
皆さんは、愛犬を車に乗せた後、車内に残る抜け毛に悩まされた経験はありませんか?
公園や動物病院へ出かけるときなど、愛犬を車に乗せる機会は少なくありません。
特に換毛期や長毛種のわんちゃんをおもちの方は、「車内の抜け毛掃除が大変…」「毎回車が毛だらけになる」とお悩みかもしれません。
今回は、なぜ車内で特に毛が抜けるのか、注意が必要な犬種、車内での抜け毛対策と効果的な日常ケアそれぞれ5つをご紹介します。
目次
車内に犬の抜け毛が残るとどんな問題が起きる?

愛犬の毛が車内で抜けると、様々な問題が発生します。
抜け毛の影響について見ていきましょう。
ダニ
車内に残った犬の抜け毛にダニが生息していた場合、車に乗る人がダニに刺されてしまうことがあります。
また、車内は閉鎖的な空間のため、温度や湿度によってはダニが繁殖しやすい環境になります。
特に夏場は車内温度が上昇し、ダニの繁殖が活発になりやすいです。
ダニは皮膚炎やかゆみの原因となるだけでなく、アレルギー症状を悪化させることもあります。
また、一度発生したダニは完全に駆除するのが難しく、車内の徹底的な清掃が必要になることも。
アレルギー反応
犬の抜け毛によって車に乗った人が深刻なアレルギー反応が引き起こされる可能性があります。
犬の抜け毛やフケに含まれるアレルゲンは気道に炎症が起きる気管支ぜんそくの原因になることがあり、息苦しさや止まらない咳などの症状が現れることも。
また、車内という狭い空間では、アレルゲンの濃度が高くなりやすく、症状が現れやすくなる傾向があります。
車への影響
愛犬の抜け毛は車内の様々な場所に付着します。
座席やフロアマットに付いた毛は時間が経つほど取り除くのが難しくなります。
特にファブリックシートでは毛が織り込まれるように付着し、フロアマットの溝に入り込んだ毛は掃除機でも取りにくくなります。
車内が毛だらけになりやすい犬種と特徴

犬種によって抜け毛は大きく異なり、特定の犬種では車内の抜け毛対策に注意が必要です。
以下に、特に抜け毛が多いとされる犬種と、その特徴について紹介します。
ダブルコートの犬種
ダブルコートとは、外側の「オーバーコート」と内側の「アンダーコート」の二重構造を持つ被毛のことを指します。
このような犬種は、季節の変わり目に大量の毛が抜ける換毛期があり、車内のエアコンの風が当たることでも毛が舞ってしまうこともあるため注意が必要です。
ダブルコートの犬種としては主に下記が挙げられます。
- ・柴犬
- ・ゴールデンレトリバー
- ・ビーグル
- ・シベリアンハスキー
- ・サモエド
長毛種
長毛種の犬は、毛が絡まりやすく、抜け毛が目立ちやすい傾向があります。
毛が長いため車内のシートやマットに絡まりやすく、掃除が困難になることがあります。
- ・ポメラニアン
- ・ボーダーコリー
- ・マルチーズ
- ・ビションフリーゼ
- ・ペキニーズ
【実践】愛犬との車内を毛だらけにしないための5つの対策

車内の抜け毛の対策・対処法として、車に乗る前に役立つケアやアイテムを5つご紹介します。
1. 乗車前のブラッシング
車が毛だらけになることの対策の1つとして、乗車前にブラッシングをすることが挙げられます。
被毛の表面だけでなく、根元までしっかりとブラッシングすることが大切です。
毛の流れに沿って、優しく丁寧にブラッシングしましょう。
特に抜け毛が多い首周り、胸、お尻周りは重点的にケアするとよいでしょう。
また、換毛期のダブルコートの犬種はアンダーコートが抜けやすいので、アンダーコートレーキやスリッカーブラシなどの専用ツールを使用するとより効果的です。
2. ペット用シートカバー
ペット用シートカバーは、犬の抜け毛や汚れをシートに直接付着させないようにします。
特に防水性と耐久性のあるものがおすすめで、洗濯機で洗えるタイプだと手入れが簡単です。
多くのペット用シートカバーは、安全ベルトや固定用のストッパーが付いており、愛犬が車内で動き回るのを防ぐ役割もあります。
3. 服を着せる
服を着せることで、抜け毛が落ちることが少なくなります。
特に長袖や全身を覆うタイプの服は、抜け毛を抑える効果があります。
服を着せたままにしておくと皮膚が蒸れやすくなったり、熱中症のリスクもあるため、わんちゃんの体調に注意しながら着用しましょう。
4. 静電気を防止する
静電気が発生すると、抜け毛が衣類やシートに吸い付きやすくなります。
静電気対策としては、冬場など静電気が発生しやすい季節はシートや床面用の静電気防止スプレーを車内に使用することがおすすめです(わんちゃんに直接使用するものではありません)。
5. 粘着ローラー・掃除機など
車内に抜け毛が落ちてしまった場合、粘着ローラーや車用掃除機などが便利です。
他にも、シートについた毛を拭き取るのに便利なウェットティッシュ、静電気で毛を集める効果のあるマイクロファイバークロス、カーシートの隙間に落ちた毛を取るための隙間ブラシなどがあります。
これらのグッズを車内に常備しておくと、お出かけ先でも抜け毛対策ができます。
【日常ケア】犬の抜け毛を根本から減らす5つの方法

抜け毛を完全に防ぐことは難しいですが、日常ケアを通して抜け毛を少なくすることは可能です。
抜け毛を軽減する日常ケアには以下のようなものがあります。
1. 日頃のブラッシング
前述のとおり、ブラッシングで抜け毛を取り除くことで車内が毛だらけになりにくくなります。
車に乗る前だけでなく、日常的にブラッシングをすることが大切です。
ブラッシングをすることによって毛が絡まりにくくなり、汚れがついたり皮膚トラブルが起きたりすることを防ぐことも可能です。
2. トリミングでの毛量調整
長毛種の場合、被毛の長さを調整することも可能です。
特に夏場は、被毛を適度に短くすることで抜け毛の量を減らせます。
犬種に合った適切な長さでトリマーさんに整えてもらいましょう。
3. 獣医師による診察
皮膚疾患によって毛が抜けることもあるため、抜け毛があまりにも多かったり、炎症が見られる場合は獣医師に相談しましょう。
早期に治療することで症状の悪化やさらなる皮膚トラブルを防ぐことが可能となります。
4. 食事の見直し
栄養バランスも被毛の状態に影響するため、抜け毛が多い場合は食事を見直してもいいかもしれません。
良質なタンパク質や必須脂肪酸が豊富なドッグフードに切り替えると、被毛の健康が改善され、抜け毛が減ることがあります。
特にタンパク質やオメガ3・6脂肪酸が含まれるフードは被毛の艶を保つのに効果的です。
5. サプリメントの活用
フードで摂取するのが難しい場合、被毛の健康をサポートするサプリメントを取り入れるのも1
つの方法です。
オメガ3脂肪酸などが配合されたサプリメントは、被毛のコンディションを整えるのに役立ちます。
まとめ:愛犬と快適なドライブを楽しむための抜け毛対策
車内で愛犬の毛が抜けると、アレルギー反応やダニの繁殖といった健康面への影響が懸念されます。
抜け毛自体を防ぐことは難しいですが、適切な対策と準備で軽減することができます。
車に乗る前にブラッシングをしたり、シートカバーを付けるなどをすることで抜け毛が車内に残りにくくすることや、掃除機を使って車内を清掃することが可能です。
また、日々のブラッシングやトリミング、食事の見直しなどを通して抜け毛の量を減らすこともできます。
これらの対策を組み合わせることで、車が毛だらけになることを防ぐことができ、愛犬とのドライブがより快適なものになるでしょう。

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