「毛が絡まってブラッシングやシャンプーが大変…」
被毛が絡まりやすい長毛のわんちゃんを飼っている方なら、このような悩みを抱えているかもしれません。
被毛の絡まりは、単に見た目の問題だけでなく、皮膚トラブルの原因にもなります。
また、ひどく絡まった状態が続くと、愛犬に痛みや不快感を与え、ストレスの原因にもなりかねません。
適切なシャンプーとケアは、愛犬の健康と快適さを保つために重要です。
正しい方法で行うことで、被毛の絡まりを予防し、健康的で美しい被毛を維持することができます。
さらに、定期的なグルーミングは、愛犬の体調変化にいち早く気づく機会にもなります。
今回は、毛玉が引き起こすトラブル、被毛が絡まりやすい犬種、毛玉ができた時の対処法、シャンプーなどの日常ケアについて解説していきます。
毛玉ができると…?
愛犬の被毛が絡まって毛玉ができると、単なる見た目の問題だけでなく、さまざまな健康上の問題を引き起こす可能性があります。
被毛の絡まりや毛玉がもたらす主なトラブルとしては下記が挙げられます。
- ・皮膚トラブル
絡まった被毛は、皮膚の通気性を妨げ、湿気を閉じ込めてしまいます。
この状態が続くと、皮膚が引っ張られることで皮膚炎が生じたり、細菌が繁殖することで皮膚疾患のリスクが高まったりします。
- ・痛みや不快感
前述のとおり、被毛が絡まって毛玉になると、皮膚が引っ張られたり、動くときに引っ掛かりやすくなります。
これは皮膚炎を引き起こすだけでなく、わんちゃんにとっての痛みや不快感になってしまいます。
- ・寄生虫の温床に
絡まった被毛の中は、ノミやダニなどの寄生虫が隠れるのに適した環境となります。
これらの寄生虫は愛犬に不快感を与えるだけでなく、ノミアレルギー性皮膚炎などの病気にかかる可能性があります。
- ・日常ケアも大変に
ひどく絡まった被毛は、ブラッシングなどの日常のグルーミングを困難にします。
これによって通常のケアが行いにくくなり、さらに被毛の状態が悪化するという悪循環に陥る可能性があります。
このように、毛玉ができると様々な健康トラブルにつながってしまいます。
被毛が絡まりやすい犬種
犬種によって、被毛が絡まりやすさや毛玉のできやすさは異なります。
被毛が絡まりやすい犬種としては主に下記が挙げられます。
- ・ポメラニアン
- ・シーズー
- ・マルチーズ
- ・ミニチュアシュナウザー
- ・パピヨン
- ・ヨークシャーテリア
これは被毛の質によって左右され、特に短毛種・長毛種とシングルコート・ダブルコートの違いが大きいといえます。
プードルやシーズーなどの長毛種のわんちゃんは、被毛が絡まりやすく、また汚れやほこりが付きやすいという特徴があります。
これらの犬種は、定期的なグルーミングがとても重要です。
特に、毛が細く柔らかいほど絡まりやすい傾向があります。
これらのなかには被毛が伸び続ける犬種もいるため、定期的なトリミングも大切です。
ポメラニアンなど、ダブルコートのあるわんちゃんは毛が柔らかいアンダーコートと、防水性のあるトップコートの2層構造をしています。
ダブルコートのわんちゃんは、換毛期の際にアンダーコートが抜け落ちてトップコートに絡まりやすいため、この時期は特にブラッシングが必要です。
長毛種やダブルコートの犬種は、ほかの犬種と比べて毛玉ができやすいため、毛玉ができた際の対処や日頃の予防が重要です。
次のセクションでは、毛玉を見つけた場合の対処法ついて見ていきましょう。
毛玉を見つけたら？
毛玉を見つけた場合は、その大きさや硬さに合わせて対処することが大切です。
毛玉が小さかったり、柔らかかったりする場合は比較的とれやすいです。
皮膚を引っ張らないように指で毛玉を固定し、軽くほぐした後、スリッカーブラシやコーム、毛玉取り用ローションを使って絡まりをときます。
CUaREのBioMedical HAIRMIST 100mlはブラッシングの際やお散歩の前後に使用することで毛玉をとったり、毛並みを整えるヘアミストです。
おうちのわんちゃんをスムーズかつふわふわにしたいと感じているのであれば、ぜひチェックしてみてください。
毛先の絡まりがほぐれたら、根元からブラッシングをして全体の毛並みを整えましょう。
大きな毛玉や硬化した毛玉はブラシやコームが通りづらいため、専用のハサミやバリカンを使って慎重に切り分けます。
この際、皮膚を傷つけないようにご注意ください。
また、使用するハサミは一般的なものではなく、より安全に設計されており、毛玉を切りやすい専用のハサミにすることが重要です。
「カットバサミ」「整毛バサミ」「スキバサミ」などと記載されたものを使用しましょう。
ハサミで小さく切り分けた後は、上記と同様に毛玉をほぐしてから全体のブラッシングをしましょう。
毛玉に対処する際は安全に行うことが最も重要です。
絡まりをほどこうとして力任せに引っ張ったり、無理にブラッシングをしたりすることは皮膚を傷つける恐れがあるため、あくまで無理のない範囲で行いましょう。
また、ほぐすのが難しかったり、毛玉が多数ある場合は、トリミングサロンや動物病院にご相談ください。
特に、皮膚病にもかかっている心配がある場合は動物病院にて対応することが推奨されます。
シャンプーで気を付けることは？
わんちゃんのシャンプーは、脂汚れを落としたり、皮膚疾患を予防する重要な役割を果たします。
しかし、シャンプーの仕方によっては毛玉の原因になってしまうこともあります。
シャンプーの前後にのケアをしっかり行うことで、被毛が絡まらないシャンプーケアを行いましょう。
まず、シャンプーの前に、しっかりとブラッシングを行うことが非常に重要です。
被毛の絡まりをといたり、抜け毛を取り除くことでシャンプー中に被毛がさらに絡まることを防ぎ、洗浄効果も高まります。
ブラッシングの際は被毛の根元から毛先に向かって、優しくブラシでとかしていきましょう。
特に首回りやお腹、足回りは毛玉ができやすいため、重点的に行うことが大切です。
ブラッシング中に見つけた毛玉は、可能であればその場でほぐします。
ほぐすことが難しい場合は、一旦シャンプーを中止し、トリミングサロンに相談しましょう。
また、シャンプー後はしっかり乾かすことも大切です。
浴室から出た後は、タオルで優しく押さえるようにして水分を吸い取ります。
こすると絡まりの原因になるので、軽めに押さえて乾かしましょう。
タオルで拭いた後はドライヤーをかけることで完全に乾かします。
熱すぎると被毛や皮膚にダメージを与える可能性があるため、ドライヤーは低温に設定し、体から２０センチ以上離してご使用ください。
水分が残ってると被毛が絡まりやすくなるため、乾き残しがないようにしましょう。
これらの手順を丁寧に行うことで、愛犬の被毛を清潔に保ちつつ、毛玉を予防するシャンプーケアが可能になります。
次のセクションでは、シャンプー以外の日常ケアについて見ていきましょう。
ほかの日常ケア
シャンプーだけでなく、日々のケアも絡まり防止には重要です。
愛犬の被毛を健康に保つためには、以下のような基本的なケアが推奨されます。
- ・ブラッシング
シャンプーの前だけでなく、ブラッシングは毛玉予防をする上でとても重要です。
難しい場合もありますが、なるべく毎日行うことが推奨されます。
特に前述の長毛種のわんちゃんとダブルコートのわんちゃんは毎日ブラッシングをすることが望ましいでしょう。
- ・湿気対策
湿った被毛は絡まりやすく、毛玉の原因となります。
雨の日の外出などでわんちゃんが濡れてしまった場合は、タオルでしっかり拭き、ドライヤーをかけることが重要です。
また、部屋の湿度が高い場合は除湿器を使用することも推奨されます。
- ・トリミング
定期的なトリミングは、被毛を適切な長さにすることによって、被毛が絡まることを防ぎます。
特に長毛種のわんちゃんや毛が伸びやすいわんちゃんは被毛の長さを調整することが重要です。
前述のシャンプーケアだけでなく、これらの日常ケアをしっかり行うことで、被毛が絡まりにくくなることが期待できます。
まとめ
わんちゃんの毛玉は、放置すると皮膚トラブル、痛みや不快感、寄生虫の繁殖などを引き起こしてしまいます。
そのため、日頃のケアで予防したり、見つけた際は早めに対処したりすることが重要です。
特に長毛種やダブルコートの犬種は被毛が絡まりやすいため、適切なシャンプーケア、定期的なブラッシングなどを行うことで毛玉の予防をすることが推奨されます。
また、トリミングサロンに相談することも選択肢の一つです。
日常ケアをしてもらったり、毛玉ができた際にとってもらったりすることで健康な被毛を保つことが可能になります。
対処法と予防法をしっかり心得ておくことで、愛犬と健康で快適な生活を送ることができるでしょう。
