「うちの子、足だけ洗えないかな…」
散歩や食事などによって、ご自宅のわんちゃんが部分的に汚れてしまったということはありませんか?
このような部分的な汚れは放置してしまうと菌の繁殖や皮膚炎などを引き起こしてしまうリスクがあるため、部分洗いで落とすことが有効です。
全身シャンプーをする必要はなく、手軽に毎日行える部分洗いでわんちゃんの健康を維持することができます。
部分で付きやすい汚れ
犬の汚れには脂汚れからほこりなど、様々なものがありますが、中でも以下が部分的な汚れとして付着しやすいものとして挙げられます。
1. 泥や土
犬は散歩や遊びの際に地面に触れることが多いため、泥や土が足や腹部に付着しやすくなります。
特に雨の日や湿地帯で散歩をした後は、このような汚れが目立ちます。
また、外に行った際に地面を転がる子もいるため、背中に泥や土が付着することもあります。
2. 砂や小石
犬は人と違い、外でも素足で歩いています。砂浜で遊んだり、舗装されていない地面を散歩することにより、足の間や肉球に砂や小石が挟まりやすくなります。
3. 草花や植物の種子
犬が散歩中に草むらの間を歩くと、草花や植物の種子が毛や肉球に絡まりやすくなります。
特に長毛種の犬では、このような植物の付着が目立ちます。
4. 食べ物
食事やおやつのあと、 口が汚れてしまう場合があります。
5. 排泄物
排泄時に尿やふんがお尻や足、内股の部分に付着することがあります。
これらは散歩や食事などの日常生活において、どうしても付着してしまう汚れです。
きれいにしても、また次の日に汚れてしまうからと放っておきたい気持ちになる方もいるかもしれません。
このような部分汚れをケアしないとどのようなことが起きるのでしょうか?
汚れを放置すると?
犬の部分汚れを放置すると、さまざまな皮膚トラブルが生じるリスクがあります。
汚れや異物が皮膚に付着したままだと、湿気や菌の繁殖を促進し、炎症を引き起こす可能性があります。
特に長毛種の場合、毛の間に汚れが溜まることで皮膚の通気性が下がり、湿疹やかゆみを引き起こします。
また、犬にとって不快感を引き起こすことがあります。
例えば、肉球に付着した砂や小石が放置されたままの場合、足に擦り傷などができ、痛みや痒みを感じることがあります。
その傷口に汚れなどが入り込むと、感染症や炎症を引き起こし、さらなる痛みを誘発する恐れがあります。
さらに、 汚れが毛に付着したまま放置されると、被毛の質が悪化してしまいます。
汚れや異物が毛に絡まると、抜け毛や毛玉などが発生してしまう恐れがあります。
犬の部分汚れを放置すると、皮膚トラブルや被毛の悪化などさまざまな問題が生じる可能性があります。
そのため、定期的な部分洗いによって汚れを落とすことが重要です。
部分洗いのメリット
健康リスクを防ぐこと以外にも、犬の部分洗いにはさまざまなメリットがあります。
部分洗いは必要な箇所だけを対象にするため、時間や手間が全身洗いよりも少なく済みます。日常的に実施することができ、常に皮膚を清潔に保つことができるため、取り入れやすいケアと言えるでしょう。
また、犬にとっては全身を水で濡らすことがないため、ストレスや不快感が軽減されます。
全身洗いでは犬をふろ場に移動させたり、立ったまま洗い上げたりすることで体に負担がかかりますが、部分洗いではそれを最小限に抑えることができます。
さらに、犬がシャンプー洗いを嫌がる場合や、病気があったり体を動かすことに不安のあるシニア犬でも、部分洗いならば負担を少なくケアを施すことができます。
部分洗いをすることで犬の気持ちや健康状態を考慮しながら、適切なケアが可能です。
部分洗いは手軽さと負担の少なさから、わんちゃんに健康と幸福をもたらすケアだと考えられます。
部分洗いの仕方
部分的な汚れに有効な部分洗いですが、実際はどのように行えばよいのでしょうか?
犬の部分洗いを行う際には、汚れの種類に合わせた洗い方をすることが重要です。
散歩によって付いた汚れには…
シャンプーが効果的です。
全身にシャンプーをする時と同様に、洗いたい部分をブラッシングし、シャンプーをつけて洗います。
ドライシャンプーは洗った後に水で流すかわりにふき取ることで洗浄が可能なため、手軽に部分洗いをしたい方や毎日ケアをしたい方におすすめです。
食事後の口周りの汚れには…
ペット用のウェットシートやブラッシングスプレーをかけた布などで拭うことでとることができます。
パグなど顔にしわの多い犬種は特に口元の周りに汚れが溜まりやすいため、定期的なケアが重要です。
排泄物が付着している場合は…
しっかりふき取ることが大切です。
ふんが足などについているときはブラッシングスプレーをかけ、ティッシュペーパーで取り除きます。
尿がかかってしまった場合は、口周りの汚れと同じようにウェットシートを使って拭きましょう。
汚れに合った部分洗いを丁寧に行うことで、わんちゃんの健康と快適さを守ることができます。
シャンプーの選び方
散歩で付いた汚れにはシャンプーが効果的ですが、どのようなシャンプーを使用すればよいのでしょうか?
前述の通り、ドライシャンプーの使用がおすすめです。
特にシニア犬の場合、お風呂場までの移動や水を使うことが負担になることがあるため、リビングでも使うことのできるドライシャンプーはわんちゃんにも飼い主さんにも嬉しいことでしょう。
ドライシャンプーではなく通常のシャンプー使うときは、しっかり洗い流すことがとても重要です。
人間と同じように、シャンプーの洗い残しは皮膚に炎症を起こすリスクがあります。
洗い残しがないよう、しっかりすすぎましょう。
また、シャンプー選びの際は、その製品の刺激性や保湿効果を考慮することも重要です。
洗浄力が高いシャンプーの中には刺激が強いものが多く、使うことで皮膚が荒れてしまう場合があります。
汚れを落とすことができるシャンプーの中でも、なるべく肌に優しいものを選びましょう。
保湿効果のあるシャンプーは洗浄後に保湿剤をつける必要がなく、よりお手軽に部分洗いをすることができます。
使いたいシャンプーがある場合は、獣医師に相談し、刺激性や保湿効果を見てもらいましょう。
CUaREでは、散歩や外遊びの後に部分洗いをする場合は肌にやさしく、保湿性のある「ドライシャンプー」を使用することを推奨します。
かかりつけの獣医師に相談し、適切なシャンプーで部分洗いを行いましょう。
まとめ
部分汚れは毎日の散歩や食事などで付着してしまうため、定期的なチェック、必要に応じたケアがとても重要です。
部分洗いを行うことによって、手軽かつ負担を少なく、菌の繁殖などリスクを防ぐことができます。
汚れに合わせた部分洗いを行い、ご自宅のわんちゃんの健康を守りましょう。