シャンプー後、皆さんはどのようにわんちゃんの被毛を乾かしていますか?
「自然乾燥でいいかな」「タオルである程度拭いておけば大丈夫」と思われている方もいらっしゃるかもしれません。
でも実は、シャンプー後のドライヤーは、わんちゃんの皮膚と被毛の健康を守るためにとても重要なケアなのです。
特に湿気の多い時期は、しっかり乾かさないと皮膚トラブルの原因になってしまうことも。
今回は、シャンプー後のドライヤーの重要性や正しい使い方、ドライヤーが苦手なわんちゃんへの対処法などについてご紹介します。
目次
ドライヤーをかけないとどうなる?放置したときの3つのリスク

1.皮膚炎

2.被毛の絡まり

3.体温の低下
シャンプー後にしっかり乾かさないと、様々な問題が発生する可能性があります。ここでは、ドライヤーをかけずに自然乾燥させた場合に起こりうる影響についてご説明します。
1. 皮膚炎になりやすくなる
濡れたままの状態が続くと、皮膚や被毛が蒸れることによって細菌やカビが繁殖しやすい環境になってしまいます。
これによって、膿皮症などの皮膚病が発生するリスクが高まります。
特に脇の下や内股など乾きにくい部位は注意が必要です。
2. 被毛が絡まりやすくなる
濡れた状態の被毛は、乾いた状態よりも絡まりやすくなります。
特に中・長毛種のわんちゃんは、自然乾燥させると毛玉ができやすくなります。
また、自然乾燥させると、被毛の表面がキューティクル(毛の表面を覆ううろこ状の層)が開いたままの状態で固まってしまい、艶がなくなったり、パサパサした質感になったりすることがあります。
3. 体温が低下し、体調を崩しやすくなる
小型犬や短毛種、子犬などは、濡れた状態が続くと体温が下がりやすくなります。
体温が下がると、免疫力も低下してしまい、風邪をひきやすくなったり、他の病気にかかりやすくなったりします。
冬場や気温の低い日は特に注意が必要です。
【準備とコツ】ドライヤーのかけ方

具体的にどのようにドライヤーをかければよいのでしょうか?
わんちゃんに負担をかけない、正しいドライヤーの使い方をご紹介します。
準備
- ・ペット用ドライヤー
 
必須ではありませんが、ペット専用のドライヤーを用意すると便利です。
人間用のドライヤーと比べて風量が多く、温度が低めに設定されているため、わんちゃんの皮膚に優しいのが特徴です。
- ・タオル
 
ドライヤーをかける前に、タオルで水気をふき取ることが重要です。
タオルで拭くことで、生乾きになることを防いだり、ドライヤーの時間を短縮することができます。
拭く際は優しく押さえるように水分を吸収させて、こするのは避けましょう。
- ・ブラシやコーム
 
ドライヤーをかけながらブラッシングすると、被毛が絡まりにくく、乾きも早くなります。
わんちゃんの被毛の長さや質に合ったブラシやコームを用意しましょう。
注意点
- ・適切な温度設定
 
ドライヤーの温度が高くなりすぎないように注意しましょう。
わんちゃんは人間よりも皮膚が薄いため、ドライヤーの熱風で火傷しやすいからです。
前述のとおり、犬用のドライヤーを使用したり、温度を調整することが効果的です。
- ・適切な距離を保つ
 
ドライヤーとわんちゃんの皮膚との距離は、20~30cm程度離しましょう。
近づけすぎるとわんちゃんがやけどする原因になります。
ドライヤーを当てる場所を常に動かし、同じ場所に長時間風を当て続けないようにしましょう。
- ・根元からしっかり乾かす
 
表面だけでなく、被毛の根元までしっかり乾かすことが大切です。
特に柴犬やゴールデンレトリバーなどのダブルコートの犬種は、アンダーコートが濡れたままになりやすいので注意が必要です。
犬種・被毛タイプ別 ドライヤーのコツ

乾くまで時間がかかる長毛種

毛が乾きにくく、絡まりやすい巻き毛種

アンダーコート注意のダブルコート種
犬種によって被毛の質や量が異なるため、ドライヤーのかけ方にも違いがあります。
ドライヤーをするときに注意が必要なわんちゃんの特徴とドライヤーのコツをご紹介します。
長毛種(シーズー、パピヨンなど)
長毛種は乾くまでに時間がかかるので、根気よくドライヤーをかける必要があります。
スリッカーブラシなどでブラッシングしながら乾かすと、被毛が絡まりにくく、乾きも早くなります。
特に被毛の根元は乾きにくいので、重点的にドライヤーを当てましょう。
被毛を持ち上げたり、逆毛にしたりして、根元に風が届くようにするのがコツです。
巻き毛種(プードル、ビションフリーゼなど)
長毛種と同様、プードルやビションフリーゼなどの巻き毛の犬種は表面が乾いていても根元が濡れていることがよくあります。
また、毛が絡まりやすいため、ブラッシングする場合はスプレー等を使用しましょう。
ダブルコート種(柴犬、ポメラニアンなど)
前述のとおり、ダブルコートのわんちゃんは、表面は乾いていてもアンダーコートが湿ったままのことがあります。
特に換毛期は下毛が密集しているため、乾きにくくなります。
ダブルコートは乾くまでに時間がかかるので、根気よくドライヤーをかける必要があります。早く終わらせようと温度を上げるのではなく、適切な温度で時間をかけて乾かしましょう。
ドライヤーを嫌がる場合はどうする?

ドライヤーの音や風が苦手な場合、ドライヤーをしようとすると逃げてしまうことがあります。
ここでは、ドライヤーが苦手なわんちゃんへの対処法をご紹介します。
慣れる練習
できれば子犬の頃から少しずつドライヤーに慣れさせることが大切です。
初めは電源を入れずに見せたり、遠くで音を聞かせたりするところから始めましょう。
徐々に距離を縮めていき、最終的には実際に風を当てることに慣れさせていきます。
また、最初から長時間ドライヤーをかけようとせず、短時間から始めましょう。
無理に長時間続けると、わんちゃんがドライヤーに対して恐怖心を持ってしまうことがあります。
焦らず、わんちゃんのペースに合わせましょう。
リラックスできる環境を作る
なるべくわんちゃんがリラックスできる場所でドライヤーをかけましょう。
慣れ親しんだ場所だと、わんちゃんも安心感を持ちやすいです。
また、滑りにくいマットを敷くなど、わんちゃんが安定して立てる環境を整えるのも大切です。
他にも、ドライヤーをしている最中や終わった後に、おやつを与えたり、褒めたりすることでポジティブな印象を持ってもらうことも有効です。
「怖いことをしているのではなく、終わったらいいことがある」と認識してもらうことでドライヤーをしやすくなるでしょう。
まとめ:ドライヤー習慣で、健康とふわふわを守ろう!
シャンプー後のドライヤーは、わんちゃんの皮膚と被毛の健康を守るために欠かせないケアです。
下記に重要なポイントをまとめます。
- ・乾かさないと皮膚炎や毛玉、体温低下などの原因に
 - ・愛犬の被毛に合わせたケアを行う
 - ・被毛の根元までしっかり乾かすことが大切
 - ・ドライヤーは適切な温度と距離を保つ
 - ・苦手な場合は慣れる練習や環境づくりを実践
 
シャンプー後のドライヤーは少し手間がかかりますが、愛犬の健康と美しい被毛を保つためには欠かせません。
グッズも活用しながら、今日からぜひドライヤーを実践してみてくださいね。

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