【獣医師監修】愛犬の涙やけケアガイド|目元をキレイに保つ6つのコツ


愛犬の顔を見ると、目の下が茶色く変色して気になったことはありませんか?
この「涙やけ」は、特に白い毛のわんちゃんでは目立ってしまいますよね。
涙やけがあると、なんだか元気がないように見えたりすることもあります。

実は、涙やけはただの見た目の問題だけではなく、何らかの健康トラブルのサインかもしれません。
今回は、涙やけの概要、原因、6つの対処法や予防法ご紹介していきます。

涙やけがある犬


涙やけとは、目から流れる涙が毛に染み込んで茶色や赤茶色に変色した状態のことを言います。
これは見た目だけの問題ではなく、放置すると下記の皮膚トラブルを引き起こす可能性があります。


涙やけした皮膚の部分は常に湿っているため、細菌やカビが繁殖しやすい環境になっています。
これにより、皮膚炎を起こすことがあります。
皮膚炎になると赤みやかゆみが生じ、わんちゃんが目の周りをかいたりして悪化することもあるため、注意が必要です。
また、長期間涙やけを放置すると、涙に含まれる成分が皮膚を刺激し、湿疹や腫れを形成することもあります。


涙やけの部分は細菌の温床となり、結膜炎などの目の感染症を引き起こすリスクが高まります。

これによってさらに涙の分泌量が増え、涙やけが悪化することもあります。
また、目やにがつきやすくなることで、他の皮膚トラブルが起きやすくなったり、視界が遮られてしまうかもしれません。


涙やけがある部分の被毛は湿って絡まりやすく、乾くと硬くなったり、毛玉になることがあります。
これが皮膚を引っ張ることで痛みを感じたり、皮膚トラブルを悪化させたりすることも珍しくありません。

このように、涙やけはわんちゃんの健康に関わり得る問題です。
早めのケアで、これらのトラブルを予防しましょう。


目をつぶる犬


わんちゃんの涙やけはどのようにして起きるのでしょうか?

わんちゃんの涙には、「ポルフィリン」という物質が含まれています。
ポルフィリンは鉄分を含み、空気に触れて酸化すると赤褐色に変色します。
これによって、目の周りの毛が茶色や赤茶色に染まるのです。

そのため、涙の量が多かったり、しっかり排出されないと毛に染み込み、涙やけを起こしてしまいます。
涙の量が増えたり、顔に残りやすくなる原因としては主に以下のようなものがあります。


食物アレルギー(鶏肉、牛肉、小麦、トウモロコシなど)や環境アレルギー(ハウスダスト、花粉、芝生など)により、目が刺激されて涙の分泌が増えることがあります。


シャンプーの洗剤成分やまつげが目に入ったりするなどの物理的な刺激も涙の過剰分泌を招きます。
トリミングの後や、散歩の後に涙が増えるようであれば、こうした刺激が原因かもしれません。


結膜炎(目の表面の薄い膜の炎症)や角膜炎(目の表面の透明な部分の炎症)などの眼疾患は、涙の過剰分泌の原因となります。
これらの疾患では、涙やけだけでなく、目の赤みや腫れ、目やにの増加などの症状も見られます。
長引く目の炎症は放置すると視力に影響を及ぼすこともあるため、病気が疑われるときは獣医師に相談しましょう。


涙は本来、目から出るだけでなく、目と鼻をつなぐ鼻涙管という細い管を通って鼻からも排出されます。

しかし、この管が詰まったり狭くなったりすると、目から涙が出やすくなります。

この涙が顔の毛にしみ込んでこびりついてしまうことで涙やけが起きてしまうのです。


涙管の構造に異常がある場合も涙やけの原因になる場合があります。
涙点(目の内側にある小さな穴)が狭すぎたり、適切な位置に開いていなかったりすると、涙の排出が妨げられることで涙やけが発生しやすくなります。
このように、涙やけの原因は多岐にわたります。
病気やアレルギーによって引き起こされている場合は症状を悪化させないためにも、獣医師に相談することが大切です。


目薬をする犬


涙やけができてしまった場合は、主に下記6つのポイントで対処することができます。


涙やけが見られた場合は獣医師に診断してもらうことが重要です。
前述のとおり、涙やけは病気などに引き起こされていることがあるため、必要があれば検査も受けましょう。


涙やけ専用のクリーナーを用いることで、涙やけを軽減できることがあります。
これらの製品を利用する際は、使用方法や頻度に注意しながら行いましょう。


わんちゃんが水を嫌がる場合は、ペット用のドライシャンプーが便利です。
目の周りに使用できる低刺激タイプを選び、泡が目に入らないように注意しながら使用しましょう。
ドライシャンプーは水なしで汚れを落とせるため、外出先でのケアにも役立ちます。


鼻涙管が詰まっていることによって涙やけが発生している場合は、中に洗浄液を流すことで詰まりの解消が期待できます。


生活環境を見直すことも大切なケアの一部です。
アレルギー体質のわんちゃんの場合、掃除を定期的に行い、花粉やほこりを減らすことで涙やけが改善しやすくなるでしょう。


食べ物もアレルゲンになり得るため、食事を見直すことも有効です。
アレルゲンとなる食材を避けることで涙やけや他のアレルギー症状の緩和が可能です。

涙やけができてしまった場合でも、適切な対処を行うことで改善が期待できます。
獣医師の診断を受け、日々のケアや生活環境を見直すことで、愛犬の健康を守りましょう。


目を拭かれている犬


涙やけは完全に防ぐことは難しいですが、症状を軽減するための対策や予防法はいくつかあります。
日常ケアと定期的な検診やトリミングで、涙やけ対策を行いましょう。


涙やけを予防するためには、日々のケアが欠かせません。
目の周りを清潔に保つことで、涙が跡になることを防いだり、涙やけの原因である汚れやアレルゲンを落とすことができます。
下記の手順で目周りのケアが可能です。

1. 清潔なタオルで拭く

ぬるま湯で湿らせた清潔なタオルやコットンで目の周りを拭きます。

強くこすらずに、優しく行うことが重要です。

2. 専用のクリーナーを使う 

涙やけ専用のクリーナーを使用する場合は、製品の説明書に従って使用しましょう。
クリーナーを含ませたコットンで優しく拭き取ります。

3. しっかり乾かす

湿ったままだと細菌が繁殖しやすいため、清潔なタオルで水分をしっかり拭き取ります。

4. ブラッシング 

顔周りの毛を優しくブラッシングして整えます。
これにより、涙が顔に残りにくくなることもあります。



獣医師とトリマーの手を借りることも大切です。
定期的な検診とトリミングを組み合わせることで、より効果的に涙やけを予防・対策できるでしょう。


獣医師が指定した頻度で検診を受け、涙やけの経過観察を行いましょう。
愛犬の改善状況に合わせて、治療法を変えたりすることがあります。
特に涙やけが急に悪化した場合は、早めに相談することが大切です。


目の周りの毛が長いと、涙が溜まりやすくなります。
定期的に目の周りの毛をトリミングすることで、涙やけの予防になります。
特に長毛種のわんちゃんは、トリマーによる定期的なトリミングが重要です。

定期的な検診やトリミングの際に、自宅でできるケア方法についてもアドバイスをもらう可能性もあります。
愛犬に合ったケア方法を知ることによって、日々のお手入れがより効果的になるでしょう。



涙やけは多くのわんちゃんに見られますが、皮膚トラブルを引き起こす可能性があります。
下記に重要なポイントをまとめます。

  • 涙やけは炎症や感染症などにつながる可能性
  • 刺激やアレルギーなどによって涙が増えることで発生
  • 日常ケアや治療で改善が可能
  • 定期的な健診やトリミングも推奨


気になる症状がある場合は、早めに獣医師に相談することを推奨します。
愛犬との健やかな毎日を過ごすために、涙やけケアを生活の一部に取り入れてみてくださいね。





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