子犬を迎え入れると、新しい生活に順応してもらうために安心できる生活環境を整えたり、しつけをする必要があり、忙しい日々が続くでしょう。
子犬と生活していく中で、においや汚れが気になることもあると思います。
しかし、「子犬のシャンプーをいつから始めたらいいか」や「正しいシャンプーのやり方」など、わからないことが多く不安になる方もいると思います。
そこで今回は、子犬のシャンプーを始めるのに適切な時期や正しいシャンプーのやり方について解説していきます。
目次
子犬のシャンプーの必要性
子犬も人間と同じように汚れが溜まるため、シャンプーをする必要があります。
シャンプーをしないと、においや汚れが目立つだけでなく、皮膚炎やフケの原因にもなるので、皮膚や被毛を清潔に保つために、子犬にもシャンプーをする必要があります。
子犬のシャンプーはいつから始めるのがいい?
幼い子犬は免疫力が低く、体温調節も上手くできないので、シャンプーをしてしまうと風邪や病気になってしまう可能性があります。
そのため、子犬のシャンプーは、生後3〜4ヵ月以降のワクチンを接種した後に始めると良いでしょう。
ただし、ワクチン接種直後は体調を崩しやすいので、1週間以上間隔を空けてください。
子犬をシャンプーする際の適切な頻度
頻繁にシャンプーをしてしまうと、皮膚の表面にある必要な皮脂が取れて乾燥し、フケが出たり、痒みが出たりする場合があります。
そのため、子犬をシャンプーする頻度は、1か月に1回程度を目安にしてください。
子犬のシャンプーの正しいやり方
ここでは、子犬の正しいシャンプーのやり方について解説していきます。
子犬のシャンプー前に準備すること
シャンプーは子犬の体力をかなり消耗します。
犬用シャンプー、ブラシ、コーム、タオル、バスタオル、犬のシャンプー用のバスタブ、ドライヤーなどをあらかじめ準備し、シャンプーを素早く終わらせ、子犬の負担を軽減してあげましょう。
子犬を洗う際の適切な場所
子犬をシャンプーする際、洗面台やシンクなどでシャンプーすると、滑って落ちてしまう可能性があるので、お風呂場でシャンプーすることをおすすめします。
また、お風呂場シャンプーする場合でも、床に直接立たせていると、滑ってけがをしたり、シャンプーが混ざった水をなめてしまう可能性があるので、犬のシャンプー用のバスタブに浅めにお湯を張り、その中で洗うことをおすすめします。
子犬のシャンプーの慣らし方
急に子犬をシャンプーすると、水や大きな音に驚いてしまうので、事前にお風呂場やドライヤーに慣れさせましょう。
シャンプーやドライヤーが怖いという印象を持たせないように、無理強いせず少しずつ、褒めたりおやつをあげたりしながら、恐怖心を取り除いてあげましょう。
シャワーをする前にブラッシング
子犬にシャワーをする前に、ブラッシングを行いましょう。
ムダ毛や絡んだ毛を取り除いておくことで、シャンプー剤が毛や皮膚になじみやすくなります。
全身を濡らす
全身を濡らす前に先に肛門腺絞りをします。
肛門の左右(時計に例えれば4時と8時の位置)にある一対の袋を肛門嚢(腺)といい、その袋の中には分泌物(肛門腺)が溜まります。
通常は排便をした際に、肛門嚢が圧迫され分泌物が排出されますが、肛門腺が出にくい子がいます。
溜まり続けてしまった場合、炎症が起こったり、肛門嚢が破裂したりすることがあります。
なので、月に1度くらいは絞ってあげる必要があります。
ブラッシングが終わったら、37℃前後のぬるま湯で子犬の全身を濡らしましょう。
急に顔や心臓の近くにシャワーのお湯をあてるとびっくりしてしまうので、子犬の様子を見ながらお尻→尻尾→背中→体→胸→四肢→顔の順番で濡らしてあげましょう。
また、顔周りが濡れるのを嫌がる子犬もいるので、顔周りを濡らす時には、目や鼻、耳にお湯が入らないよう、お湯を含ませたスポンジやガーゼで少しずつ濡らしてあげると良いでしょう。
シャンプーで洗う
シャンプーを始める前に、シャンプー剤を原液のまま子犬の体につけずに、あらかじめ泡立てておきましょう。
そうすることで、泡が汚れを吸着し、皮膚や被毛から浮き上がりやすくなります。
シャンプーが十分に泡立ったら、泡を背中、お尻、おなか、足、しっぽにつけて、爪を立てないよう指の腹を使い、子犬の体をマッサージするように洗っていきましょう。
汚れが気になる部位を爪でゴシゴシと力を入れて洗ってしまうと、皮膚が炎症を起こしたり、皮膚病の原因になる可能性があるので、優しく洗ってあげましょう。
しっかりと洗い流す
シャンプーを洗い流すときは、顔→耳→胸→背中→体→四肢→尻尾の順番で洗い流していきます。
犬の顔を上に向け、鼻にお湯が入らないようにしましょう。
シャワーの勢いを強くしてしまうと、音や刺激で怖がる場合があります。
しっかりすすいだら、皮膚が弱い部位である脇や内股などの、シャンプー液が残りやすいくぼんでいる部位をチェックしましょう。
シャンプーが体に残っていると肌荒れや皮膚病の原因になるので、しっかり洗い流してください。
乾燥させる
子犬は体温の低下で体調を崩しやすいので、素早くタオルで水分を拭き取りましょう。
まず、体や耳、足の水分を手で優しく絞りましょう。
体は背中からおなかに向かって手でなでるように、耳や足はそっと握って上から下に向かって水分を絞ると良いでしょう。
ある程度水気を取り終えたら、大きいタオルで体を覆い、軽く押すようにして水分を拭き取りましょう。
この時、水分が残りすぎているとドライヤーに時間がかかってしまうので、しっかりと拭き取ることをおすすめします。
犬種や被毛の種類別、シャンプーの注意点
ここでは、犬種や被毛の種類別、シャンプーの注意点について解説していきます。
ダブルコート犬種(チワワ、ダックスフンド、ポメラニアン、柴犬など)
ダブルコート犬種は、春から夏、秋から冬に換毛し、換毛期には抜け毛が多く毛玉もできやすいです。
しっかりとブラッシングを行い、なるべく多くの抜け毛を取り除いてからシャンプーしましょう。
また、ダブルコート犬種は被毛を乾かすのに時間がかかるので、しっかりとタオルドライを行い、完全に乾かしてください。
生乾きのまま放置すると、細菌などが繁殖しやすくなり皮膚病や体臭の原因になってしまうので気をつけてください。
短頭種(パグ、フレンチ・ブルドッグ、ブルドッグ、ボストン・テリアなど)
短頭種は呼吸器系が弱い犬が多く、シャンプーやドライヤーの後に体調を崩すことがあります。
また、シャンプーのお湯やドライヤーによって体温が上がり、熱中症になってしまうこともあります。
呼吸音が荒く、開口呼吸やチアノーゼが起きている場合は注意してください。
夏場はエアコンを低めに設定し、様子を確認しながら手早く行うことを心がけましょう。
子犬にシャンプーする際の注意点
最後に、改めて子犬にシャンプーする際の注意点について解説していきます。
いきなりシャンプーをしない
急に子犬にお湯をかけると、何をされているのかわからず、シャンプーに苦手意識を持ってしまう可能性があります。
そのため、まずは身体に触られることに慣れさせる必要があります。
まずは、焦らずに身体を触ることから始めましょう。
体を触られることに抵抗がなくなったら、ブラッシングをして少しずつ慣らしていきましょう。
ワクチン接種前後1週間はシャンプーを控える
ワクチン接種後は発熱、嘔吐下痢、接種部位の痛みなどの副反応が起こることがあります。
元気に見えても体力が衰えている可能性があるので、ワクチン接種前後1週間のシャンプーは控えましょう。
必ず犬専用のシャンプー剤を使う
人間の皮膚のpHは弱酸性ですが、犬の皮膚のpHは弱アルカリ性です。
人間のシャンプー剤だと刺激が強く、皮膚トラブルが起きる可能性があるので、シャンプー剤は犬専用のものを使用してください。
シャンプーの後に痒がったり、フケが多いなどの症状があればシャンプーが合っていない可能性があるので注意してください。
必要に応じて獣医師に相談すると良いでしょう。
目のまわりをよく流す
目の中にシャンプー液が入ってしまうと、結膜炎などの原因になることがあります。
目の違和感が気になり、自分で目をこすって角膜炎を起こす可能性もあるので、目のまわりは丁寧に洗い流すよう心がけましょう。
体温が低下しないよう注意する
シャンプー後は根本からしっかりと乾かす必要があります。
特に、トイプードルは巻き毛なので濡れていると縮れて毛玉になるため、ドライヤー時にブラシを通すことは必須です。
生乾きのまま放置すると、皮膚炎の原因になるだけでなく、気化熱で体温を奪われ、体温が低下する可能性もあります。
濡れた体が冷えないよう、冬場は部屋の温度を高めに設定してください。
なにかあった時のため動物病院の診療時間内に行う
シャンプー中にケガをしてしまったり、シャンプーの後に体調不良になる可能性もあるので、すぐに対応できるよう、動物病院の診療時間内にシャンプーすることをおすすめします。
まとめ
今回は、子犬のシャンプーを始めるのに適切な時期や正しいシャンプーのやり方について解説しました。
子犬は免疫力が低いだけでなく、私たち以上にわからないことも多く、様々なことを覚えていく時期なので、嫌な思いをするとトラウマになってしまう可能性があります。
この時期に、シャンプーに対する恐怖心を持ってしまうと、後々大変になるので、適切な時期から正しいやり方でシャンプーしてあげましょう。
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