梅雨が明け、愛犬とお出かけする頻度が高くなると、体の汚れもたまりやすくなります。
飼い主としては、愛犬の体を清潔にしてあげたいと思い、自宅でシャンプーをしている方もいるでしょう。
自宅で犬のシャンプーをする際、どのようなシャンプーを使えば良いのかわからず、人間用シャンプーを使ってしまう方もいると思います。
そこで今回は、犬に人間用シャンプーを使うことをおすすめできない理由や、犬用シャンプーの種類について解説していきます。
目次
犬に人間用シャンプーを使ってはいけない理由
犬に人間用シャンプーを使ってはいけない主な理由としては、皮膚の構造の違うことと、シャンプーの配合成分の違うことが挙げられます。
犬と人間の皮膚の違い
まず初めに、犬と人間の皮膚の違いについて解説していきます。
表皮の薄さの違い
犬は皮膚自体の厚さが人間より薄いことに加えて、外部の刺激から内側の組織を守るための役割を持つ「表皮」の厚さについても、人間の約1/3の厚さとなっています。
そのため、人間の表皮よりもデリケートで刺激に敏感であり、皮膚が人間用シャンプーの刺激に耐えられません。
犬と人間の皮膚のpHの違い
また、犬と人間では、皮膚の水素イオン濃度「pH」も異なります。
人間の皮膚がpH5.0〜6.5の「弱酸性」であるのに対して、犬の皮膚はpH6.2〜8.6で「中世〜アルカリ性」となっています。
ターンオーバー周期の違い
皮膚の新陳代謝の周期であるターンオーバーの間隔も、人間が28日周期であるのに対して、犬の場合は20日周期であり、犬のほうが皮膚が新しくなるのが早いです。
毛量の違い
人間の毛髪が頭部に集中しているのに対して、犬の被毛は全身に生えており、人間よりも体温が高くなっています。
そのため、皮膚も蒸れやすく、被毛の内部で細菌が繁殖しやすくなっています。
汗腺の違い
汗腺には、臭いと粘り気のある汗を分泌するアポクリン汗腺と、無臭で水分が多く、サラサラとした汗を分泌するエクリン汗腺があります。
犬と人間では汗腺の比率が異なります。
人間の場合は、エクリン腺が全身にあり、アポクリン汗腺が脇の下などの限られた場所にのみにしかありません。
一方、犬の場合は、アポクリン腺が全身にあり、エクリン汗腺は肉球にしかありません。
そのため、犬は発汗による体温調節が困難であり、舌を出して呼吸することで水分を気化させ、体温調節しています。
人間用シャンプーと犬用シャンプーの違い
続きまして、人間用シャンプーと犬用シャンプーの違いについて解説していきます。
基本の配合成分の違い
シャンプーは「界面活性剤」「補助剤」「添加剤」の3つの成分によって構成されています。
人間用シャンプーは、頭皮の皮脂や汚れを落とすために、洗浄力の強い界面活性剤が配合されています。
そのため、犬に人間用シャンプーを使用すると、皮膚に強い刺激を与え、必要な油分まで取り除いてしまいます。
一方で、犬用シャンプーは、皮膚や被毛の油分を取りすぎないように調整されており、刺激も少なくなっています。
香料
人間用シャンプーには、多くの香料が含まれています。
しかし、人間の3000~10000倍もの嗅覚を持っている犬にとって、香りの強いシャンプーはストレスの要因となってしまいます。
犬のシャンプーをする際には、無香料のものや、わずかな香料しか含まれていないものが多い犬用シャンプーを使いましょう。
トリートメント成分
人間用シャンプーは、トリートメント成分が配合されているものがあります。
人間にとって、トリートメント成分は髪の毛の手触りを良くする利点があり、油分を含んでいる成分でもあります。
トリートメント成分が配合されているシャンプーを犬に使うと、被毛や皮膚が過剰な油分を帯びてしまい、被毛や皮膚のべたついてしまう可能性があります。
泡切れの違い
人間用シャンプーは、使用される界面活性剤の種類によって泡切れが異なります。
毛量が多い犬にとって、シャンプーの泡切れが悪いと、洗い流すのに時間がかかり、ストレスや体力面による負担がかかります。
犬用シャンプーは、犬への負担を減らすために、泡切れが良くなるように作られています。
犬用シャンプーの種類
犬用シャンプーには、薬用シャンプーと美用シャンプーの二種類があります。
ここでは、それぞれのシャンプーの特徴を解説していきます。
薬用シャンプー
薬用シャンプーには、皮膚の乾燥やフケ、ベタつき、かゆみなどの皮膚トラブルを改善する効果があります。
また、細菌や真菌を殺菌する効果があるものや、角質を溶かしターンオーバーを促す効果があるものなどがあり、目的に合った薬用シャンプーを選ぶと良いでしょう。
どんな薬用シャンプーがよいか判断できない場合は、獣医師に犬の皮膚の状態を診てもらい、相談することをおすすめします。
美容シャンプー
美容シャンプーは、毛並みを美しく保ちたいときに使うシャンプーです。
毛の手触りを良くする以外にも、艶出しやボリューム調整をする効果もあります。
しかし、皮膚トラブルを持っている犬に使用すると、皮膚の状態が悪くなる可能性があるので、皮膚治療中の使用は獣医師に相談して判断しましょう。
また、香料が強い美用シャンプーを使用すると、犬にストレスがかかる可能性もあります。
まとめ
犬の皮膚は人間の皮膚よりも敏感であり、人間用シャンプーを使うと大きな負担がかかります。
犬の負担を軽減し、快適に過ごしてもらうためにも、犬用シャンプーを使いましょう。
また、犬種や年齢によって皮膚の質も違うので、愛犬の皮膚の状態を見てシャンプーを選びましょう。
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